暮らしっ苦ブログ

僕の暮らしは苦しいけど、今日も生きている。そんな僕の生存策と記録。

愛知県一宮市での物件探し 物件巡り迷走編

前回のあらすじ

息子を実家に預け、一宮で物件探しを始めた僕と妻だったが、最初に訪れた本命物件の隣が廃ビル、しかも屋上がカラスの巣という事態に、開始早々気分が萎えるのだった。

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さらばメゾンアンドゥ

さて、いつまでも気持ちを萎えさせているわけにはいかない。

 

「カラスってこういうところに住み着くんだね!」

 

僕は明るく誤魔化した。
動揺を妻に隠そうと振る舞う。

 

だが、もはやメゾンアンドゥは僕の中の候補からは完全に除外されていた。

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凶々しい。
あまりにも凶々しい。

 

僕は物件探しの第一歩につまづいた思いだった。

 

メゾンアンドゥはファミリー物件という雰囲気ではなく、言い方は悪いかもしれないがワケありっぽい人の住みそうな物件だった。

 

一宮に対する誤解が無い様に言っておくが、この後見て回った物件にはこの様な雰囲気の所は無く、ここを最初に選んだのは逆の意味で凄いと思う。

 

とにかくメゾンアンドゥは何の基準にもならなかった。

 

「ま、まあ、気にすることないよ。これからたくさん見て回るんだし!」

妻が僕の落胆を察して、励ましてくれた。

 

そうだ、まだ始まったばかりなのだ。
僕は気を取り直した。

 


ネットから現実へ

続く物件巡り。
5~6件回っただろうか。

 

はっきり言って順調ではなかったが、原因は今となっては明らかである。

家賃を低く見積もりすぎていたのだ。

 

無職になる予定の僕は、少しでも安く条件の良い所に入居したかった。
ネットで物件探しの際には、当然安い順にソートするのがデフォである。

 

だが、物件というのは家賃相応のものだ。 

特にSUMOやらHOMESやらが完全にネットの物件情報を支配するようになってからは、掘り出し物件というのは基本無くなったと思う。

 

主に築年数と建物のグレード、立地条件により適正な家賃が設定され、かなり正確なのだ。
7、8年前まではこの家賃設定がもう少しいい加減だったのだが、今は違う。

 

そんな状況下で安い物件を探せば、いくつかの問題をはらんでいるのは当然だ。

僕の見て回った物件を二つ紹介しよう。

 

パークアベニュー花田(仮名)


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安く、広く、公園の近くで住宅地の中という好条件。
問題は築年数が35年を超えていること。

 

こういう古い物件は、実際見てみないとわからない情報が多い。
外壁が塗りなおされていたり、修繕がされていたりすると、古い物件でも案外小ぎれいである。

 

長く賃貸住まいである僕たちは、築年数はあまり気にしない。
だが修繕されておらず、時の流れるままに劣化するばかりの建物は好ましくない。

 

はたしてパークアベニュー花田は、外壁のぼろっちい古びた低層マンションだった。
しかも古い公営団地のように、二部屋ごとに階段のある作りだ。

 

郵便配達や宅配便の配達員からしたら嫌な構造なのだが、問題はそこではなかった。


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部屋の外のスペースに、室内に収納できないのであろうものが溢れ出していた。
それは石油のポリタンクだったり、ゴミ箱だったり、傘や脚立だったりしたのだが、今思えばそれほど雑然と置かれていたわけではない。

 

だが、僕の印象は悪かった。
知らない土地で、厳しく評価していたこともあるだろう。

 

二部屋ごとに階段のある作りで、各部屋の前がその部屋の住人しか利用しないスペースになっていることも関係があると思う。

だが、集合住宅の室外はあくまで共有スペースであり、その認識があまりに薄いとトラブルのもとになりかねない。

 

立地と家賃は文句無しのパークアベニュー花田だったが、僕の中では気乗りのしない物件となった。

 

もし全部回って一つも良い物件が見つからなければ、ここを内見しよう。

そう考えながら僕たちはその場から立ち去った。

 

太公望レジデンス(仮名)f:id:dainos83:20190106133808j:image

そこそこ広く、一宮駅にもなんとか徒歩で出ることができる距離(徒歩15分)にあり、エレベーター付きの物件。
家賃もかなり安いが、問題はやはり築35年を超えていて古いこと。

 

太公望レジデンスは、僕の中の第三候補くらいにつけていた物件で、それなりの期待を持って訪れた。

 

実際目にするその建物は、パークアベニュー花田のように部屋の外に物が置かれたりはしていなかったが、築年数なりに古さを感じさせた。
剥がれ落ちた塗装、色あせた壁面。

 

築年数が40年に近づいてくると、ごまかしきれない建物自身の汚れや傷みが現れてくるようだ。

 

太公望レジデンスは外から見ても空室が多く、建物の存続自体にも不安を感じさせた。
今現在空き室があるにもかかわらず新規の募集をかけていないので、実際取り壊しに向けての動きがあるのかもしれない。

 

間取りも古く、部屋数が多いのは良いのだが、家族が集まる広いLDKがあることが理想だった僕としては細かく仕切られすぎていて、やや残念な間取りといえた。


太公望レジデンスを内見するか、もう少し見て回るか。

 

僕は考え込んだ。

 

 

古すぎる物件はノーカンで

もし一宮でファミリー向け賃貸物件探しをしようと考えるなら、築年数は30年未満に設定した方がいい。


築年数にこだわらなければ4~5万円台でそこそこの広さのファミリー物件がごろごろ見つかるが、相応に古く現地で実際に見るとがっかりすることだろう。

 

一宮は古い建物が多く、男の一人暮らしならあえてそういう広めの物件に住むのも悪くないが、家族のことを考えるとある程度きれいで治安のよさそうなところに住みたい。

 

安いからといって僕のようにガッツリ候補に上げると、現地を訪れて失望することになりかねない。
仕事を持つ者は現地で物件を探す時間も限られているので、無駄に候補を増やすことは避けたい。

 

実際僕もこれと感じる物件になかなか巡り合えず、焦ることになった。

 

一宮市の賃貸物件は首都圏の物件と違い、2年ごとの更新料がかからない場合がほとんどなので、不動産サイトで調べた家賃以上の余計な出費が無いのが大きな利点である。
そのため、首都圏からの移住を考える方は、やや強気の家賃設定で物件探しをしても良いと思う。

 

首都圏と比べると物件数は限られる一宮ではあるが、ちゃんと新しめの物件もあるし、複数候補から現地の印象で選択することができる。

 

神奈川県相模原市からの転居である僕の調べでは、駐車場も含めて考えると同レベルの物件は一宮では30~35%安く住むことができる。


駐車場含め実質月額10万円の物件に住む人であれば、月額6.5~7万円で同レベルの物件に住むことができるはずだ。

 

もし収入ダウンがないのであれば、今より20%くらい安い家賃の物件を選ぶと、かなり満足度の高い部屋が見つかるのではないだろうか。

 


さて、物件探しが難航した僕たちだが、今は無事一宮に住んでいる。

 

次回結局どのように物件を見つけたのかを記し、一宮への転居の記録の最後としたい。